患者さんはどこの薬局もそうですが、お年寄りの方が多いので結構配達があります。ある時、病院に隣接している自治体が運営している温泉に配達に行った時の事です。
地域毎にバスで帰宅するのですが、その中の一人の方がバスに乗り遅れてしまい困っていました。家族に連絡したのですが仕事ですぐには迎えにいけないとの事。
何時間も待つのは辛い様子だったので、家まで送って行くことにしました。
店にその旨連絡してその方を載せて家まで送って行きました。
片道20分位の道のりでした。
車の中でその方のそれまでの色々な苦労話を聞いて、
何か人其々の人生の重みのようなものを強く感じました。
毎日何気なく接している患者さんですが一人ひとりにドラマがある。
考えてみたら当たり前のことなのに毎日流れ作業のように仕事をしていると気が付けないことです。
帰り際にその方が「ありがとね。何もないけどこれどうぞ」と言って、カンロ飴を手渡してくれました。帰りの車の中でその飴を口に入れるととても懐かしい味がしました。
もう一つ、その方の自宅に行ってみて分かったのですが、処方された薬の3分の1は飲んでない。
痛み止め、胃薬、シップ、などだったので大勢に影響はないのですが・・・
今般の医療費のことを考えると複雑な気持ちです。 残薬の問題はやはり何とかしないと。
色々と考えさせられた一日でした。